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くノ一について本気出して考えてみた 〜戦国くノ一伝〜

突然だが、皆の衆は「くのいち」と聞いて何を思い浮かべるでござろうか?
官能的な響きに聞こえるのだろうか?
今の世間のくノ一のイメージは、きっとセクシーなお色気担当職業の部類に入るのであろう。
漫画やゲーム、小説に至っても、まぁ色事とセットで描かれることが多い。

試しに「くのいち」というワードで、Google playに掲載されるアプリを検索してみると。。。
https://play.google.com/store/search?q=くのいち&c=apps
やっぱりお色気が多くヒット。

いや、嫌いではないのですがね。。
なんでいきなりこんなエントリ書き始めたかというと、、、
昨日、コンビニでたまたま忍者関連コミックスを見つけたのでござる。
表紙見る限り、結構マジメな漫画なんかな、と思ってついレジで購入してしもた。

【戦国くノ一伝 (影丸穣也)】


家に帰り、わくわくして表紙をめくると・・・

いきなりの壮絶なお色気シーン。

ストーリーとしては、天正伊賀の乱で忍びの里から命からがら逃げ出したくノ一・風子が、信長とその意思を受け継ぐ秀吉を恨み、復讐に燃えて、様々な武将をハニートラップにかけて成敗していく物語である。
ううん。。。またか。。。
だいたいこういう話って浅い。

確かにくノ一の術は、そういった面もあった。
「万川集海」でも、男が忍び込めないような場所に、女性の特性を生かして入り込み、情報を引き出すという術でござる。
一般的には、大名や武家に下女として働きに入ったり、嫁いだりして、そこでの情報を得るというものである。
例えば、予め女中としてターゲットの家に潜入したくノ一が、仲間の「タヂカラ」の進入を手引きをしたりするのでござる。
また、くノ一が取り寄せた荷物の中に別の忍者を紛れ込ませたりして潜入させるといった方法を「隠蓑の術」といった。
この忍術は第4回の忍者検定にも出ているので、覚えておくがよろし。

第4回忍者検定
=================================================
忍者が隠れる際に使った術は「陰法十術」。
その中に女忍者があらかじめ女中として潜入し、のち長櫃(ながびつ)などの
荷物を取り寄せ、その荷物に別の女忍者九ノ一が紛れて忍び込む術がある。
その術の名は。

回答:隠蓑の術
=================================================
※忍者検定読み本「陣」から取っておりまする。
 読み本の場合、正解以外の選択肢は書かれておらず、満足な解説もございませぬ。。。
 なので、忍者検定の解説メインじゃないとき、たまーにこーやって読み本から関係する問題を紹介しておくでござる!

くノ一の由来は諸説あり、大体以下の2つのどちらかが有力説である。
①「女」という字をバラした説
感じの「女」という字を一画ずつにバラすと、「く」「ノ」「一」となるから。
このため、この説に立つと「く『の』一」と書くのは間違いらしい。
ちなみに男は「タヂカラ」と呼ばれる。

②男と比べて穴が1つ多いよね説
人間の穴は「目×2」「鼻×2」「耳×2」「口」「へそ」「肛門」の9つ。
ただし、女性はこれにもう1つ穴が存在することから「9+1」で「九の一」となる。
(男性も尿道とかあるんだけどなー)


というのがくノ一概説なのだが、拙者も確かに、最初は妖艶なくノ一が好きではござんした。
だが、あまりにもどこで出て来ても変わらない安直な存在とし、本当のくノ一がどうであったかを検討しきれていない薄〜い描写ばかりで、最近は辟易としてきている。

仮に、本当に任務のために操を呈して各武将から情報を手に入れていたとしよう。
いくら身体を売ったといっても、きっと今のそういうお仕事をされている方達よりはお金もらってなかったはず。
ましてや、忍者は傭兵集団であり、特定の尊敬する親方様のために、、という働き方をしていなかったのだから、なんでそこまで割り切ることができたのか、不思議でしょうがない。
武士道的精神からなら自分の身を犠牲にしてでも、というのはあると思うが。。

おそらく時代のせいもあるとは思ふ。
男尊女卑そのものがまかり通る時代である。
今の拙者の倫理観では、到底説明できないような状態だったのであろう。

だが、好きでもない男に抱かれるのはつらくなかったのか。
苦悩はなかったのか。
なぜそこまでして、信頼関係もない依頼主の仕事をこなせばならぬのか。
子でも宿したらどうするのか。

拙者は、そんなくノ一ばかりではなかったと思っている。
もっと誇りをもった素晴らしい忍びがいたのではないかと考えている。
そりゃ少しは女の武器を使っているはずで、それは忍びとしては切り札として多いに使うべきだとも思う。
だが少なくとも、最近のくノ一を題材にした漫画やアニメなどのように、簡単に股を開くようなくノ一は絶対いなかったと思うんだけどなぁ。。

というのは、現代の倫理観から来る問いかけもあるのだが、ちゃんとした根拠として、、
かの「万川集海」でも、「くノ一の術は、最後の最後の切り札で使うべし」と書いているのである。
これは何故か。

くの一の術は、女性をターゲットの側で長く暮らさせたり、肉体関係に持ち込ませたりするわけなのだが、そんなことをすれば、そのくノ一が裏切る可能性があるからである。

女性は感情的な動物であると良く言う。
昔呼んだananとかでも、一回寝ると女の子は落ちるのだ、的なことが書いてあったような気もするw

要は、ターゲットに対する恋心や愛情的な方が大きくなってしまい、それは動物的な感情であるためなかなか押さえることもできず、本来の任務よりも相手方の方についてしまう危険性があるのである。
ここに二重スパイのできあがりでござる。
これほど危険なことはない。

そういった意味でも、今のくノ一のイメージというか扱いについては、なにかこう、納得がいかないのだ。
忍者界において、くノ一は一体、どんな働きをしたのか。
その真実が知りたい。

実際、タヂカラの忍者には名前が残っている有名人がいっぱいいるのだが、くノ一の忍者には、忍者として名前が残っているのは、甲斐・信濃の二国巫女頭領となった「望月千代女」しかいないのである。
他のくノ一達は、いったいどうして、どうやって生きていたのか。
しかも、その望月千代女だって、生没年不詳の謎だらけの人物なのである。

というわけで、今、拙者の中で一番熱い忍者研究テーマが「くノ一」でござる。
一体くノ一は、どのように考え、どのように生き、どのように男忍者と接し、どんな功績を治めたのか。
望月千代女、その統括した歩き巫女をはじめとして、諸々研究しようとしているところでござる。

この謎だらけの分野が一番ロマンがあるからじゃ!
そして、今描かれているようなくノ一ではない、もっと違った一面があることを広められるようにしたい。

と、忍びとしての拙者が、ちょっと真面目に突っ走って来てしまった。

でも、最後に男としての嵩丸として、これだけは言わせてほしい。



正直、妖艶なくノ一とか全然嫌いではない!
むしろ大好きでござる!!ww

拍手[1回]

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1 comments

Comment

2012.12.04 at 10:31   | Edit

最後本音がっw

うーん、確かに色々謎だよねー。
二重スパイのとこ、妙に納得しちゃったよー。
確かに女性は感情に左右される割合が大きいと思うので。。
直したいとこなんだけどね!(^o^;)

資料は少ないけど、
もっとくの一の事知りたいね(>_<)

11/4に、犬山で『武士の家計簿』の磯田先生の忍者についての講演があり、くの一の話があったそうです。
聞きたかったなぁ(>_<)

そうですよね〜。
なんかもっと発掘したいところであります!
それか千さんが伝説のくノ一になってください!!!

うおー、磯田先生の話なんてあったんですか。。
うらやましい。。聞きたいですね。。
あの人みたいに古文書いっぱい読めるようになりたいっす!

From Master | 2012.12.04 at 22:50