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家康の命運を決めた忍びの働き 〜大関ヶ原展〜

土日諸々のイベントが重なり、ニンニンジャーを2週連続見れていないっ!
ニンニンジャーブログの運営者としてはなんたる落ち度・・・

否、拙者はニンニンジャーのブロガーではないわっ!
ニンニンジャーはまた時間があるときに更新しまするが、今日は久々の本格忍者をお届け。



大関ヶ原展開催中!

ひとまず行ってきましたよ「大関ヶ原展」!



戦国時代の中でもみんなが大好きな関ヶ原の合戦。
わずか1日で終わったとはいえ、天下分け目の戦いですからそりゃもうロマン掻き立てられまくり。
我ら武蔵一族も仕えた徳川の始祖・徳川家康が没してから今年でちょうど400年目。
家からも近いし、これはもう行くしかありませぬな!

今回は最大規模の展示がある模様。
東京・京都・福岡の三会場にて行われまする。


江戸東京博物館は桜満開!



中は大混雑にて候


今日はたまっていた有給を消化して参加したので、空いてるかと思いきや混雑しまくり。
春休み最後の日だからかでござろうか。
ゲームなどの影響からか、若い女の子もたくさんいらっしゃったでござる。

中の展示物は写真撮影禁止なので、写真はありませぬが入り口付近で・・・



なんと音声ガイドは杏ちゃんがナビゲート!
そして家康・三成の声はあの戦国無双シリーズの声優さんが登場!



関ヶ原に見る忍者の足跡


拙者は戦国時代自体が好きなので、忍者関係なく楽しめたでござる。
個人的にはあの戦国最強の武将・本多忠勝が持つ名槍「蜻蛉斬」を生で拝めたのは感激でござった!

って戦国の話つらつら書いても、このブログは忍者縛り。
やはり忍者に関係するもの少しでもないかな〜って注意しながら展示を見て廻ってたら・・・

あったでござるよ。
関ヶ原の合戦にも忍者の足跡が。

写真はとれないので大関ヶ原展公式図録より拝借いたす。

大関ヶ原展公式図録


前年、大河ドラマにもなった軍師勘兵衛の長男・黒田長政。
彼は家康率いる東軍についた。
黒田長政は毛利家の武将・吉川広家と仲が良かったのだが、毛利輝元は石田三成に西軍の総大将に担ぎあげられてしまった。
毛利家として東軍につくべきと考える吉川広家は、黒田長政に
「自分は東軍に寝返るし、毛利家は担がれてるだけだから戦う意思ないよ。
 絶対毛利家を戦わせないようにするから、所領安堵してって家康様に言っておいてよ。」
という働きかけをし、長政と広家の間で西軍寝返りの調整が開戦直前まで行われていた。

以下の書状(書状)は、黒田長政から吉川広家に対して
「毛利輝元は戦う意思ないこと、家康様もわかったよ、だって。
 家康様の書状のコピーも添付しておくね。これからもよろしくね。」
という家康が広家の主張を承認したことを伝える文書でござる。


まさに戦における調略最前線の文書なのでござるが、
ー え、それが忍者になんの関係があるの?
と思われるかもしれない。
大事なのはこの文書と共に残っていた「押紙」なのである。
※押紙=注意書きなどが書かれて文書に添えられる紙片。今で言う付箋・Post Itみたいなもの)

此書状、使者関処を通候二付、濃々に切さき笠の緒に撚り込、取帰候故、損申候
使者服部治兵衛

この書状、関所を通るときに細く切り裂いて笠の緒の中に撚り込んで帰ってきました。だからちょっとくしゃくしゃだよ。 by 使者の服部治兵衛

服部治兵衛は吉川広家に仕える家臣だったようだけど、いざ関ヶ原の合戦が始まろうというときに
・敵であるはずの黒田長政のところへバレないように赴く
・黒田長政から家康の書状の写しをもらう
・これ関所とかで見つかったら、自分も主君の広家様も西軍に殺されるぞ
・(関所にて)・・・笠の緒にの密書、どうかバレませんように・・・
・無事密書持って帰れたぜー!広家様、家康公認めてくれたよー!
っていう命からがらの情報伝達戦が行われていたということでござる。

関所の取り調べの厳しさの程度はよく知らないが、こんなヤバい文書、見つかったら即お縄。
この謀反自体を行う本人はもちろんだが、これを伝える使者もまた危ない。
絶対に失敗の許されない任務である。

しかもこれが成功しなかったら、2万を越える毛利家の大軍は東軍に向けて動いたはず。
吉川広家が家康との仲介が相成って、毛利家を動かさなかったのだから。
そういった意味でも、服部さんの仕事は大変重要なものでござった。

服部さんが忍者なのか否かは不明であるが、この姓である。
十分そういった可能性はあるであろう。
というか、職業として忍者じゃなかったとしても、使ったのは忍術そのものである。

情報にまつわる命をかけた仕事。
これこそが忍者の醍醐味ではなかろうか。
手裏剣を投げることが忍者の本質ではないのですよ。


ちなみにこの黒田長政の書状に添付されている家康の書状も関ヶ原展では見ることができる。
この家康書状に書かれている押紙にも、忍者の足跡が残されているのだが・・・
詳しく知りたい方は大関ヶ原展へGO!



終わりに


そんなこんな歴史好きにも忍者好きにも楽しめる大関ヶ原展。

公式図録に載っている「関ヶ原合戦屏風」を虫眼鏡でくまなく見つめながら

「あれ?こいつ斥候じゃね?もしかして忍者じゃね?」

みたいな楽しみ方もしばらくできそうでござる。

東京は5月17日までにて候。
ぜひ足を運ばれたし!

なお、受付で買ったチケットは服部さんを見習って、4等分に切り裂いてから入場口で見せるべし!
※本当にやって入れなくなっても責任は持ちませぬ。

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