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ひょろろんひょろろん! 〜のぼうの城〜

ワシも負けじと大放尿!!
ひょろろん♪ひょろろん♪

・・・。

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今日、やっと見たかった映画「のぼうの城」を見に参ったのでござる。
↑のふざけた節は、映画の中の一コマで野村萬斎演じるのぼう様こと、成田長親が踊り歌った田楽踊りでござい。

豊臣家が天下統一の仕上げとして行った小田原城征伐の中、支城である忍城を攻める石田三成と籠城する成田氏の攻防戦に関するお話。

いやーおもしろかった!
原作を新入社員の頃に読んでおり、当時読んだときのイメージとは少し違ったが、全くもってよい出来であった!

なによりも野村萬斎の動きがキレキレw
ちょっとのぼう様の
イメージ以上に動きができすぎてた感は否めないけど、田楽踊りのシーンは狂言師の彼じゃないと絶対あそこまでいい感じには撮れなかっただろう。

高校生時代、拙者がリスペクトしていた成宮くんや、俳優としては一番好きな佐藤浩市、そして目をカッ開きすぎなぐっさんなど、本当に個性溢れる役柄で、2時間超えの映画でも飽きずに見れた。

多分作品のどこがおもしろかったか、とか、水攻めのシーンが震災を思い出したとか、よくある寸評は他のブログでもやっているだろうから、拙者は時代考証の観点から記し申す。

この作品、結構エンタメ感も随所に織り込まれてるし、主人公も阿呆なのでふざけた感じかと思いきや、とんでもない!
ストーリーはもちろんおもしろいのだが、驚くべきは戦国時代の合戦なるものの、忠実な再現ができきっていることでござる。

少なくとも、拙者がこれまで見て来た戦国もののドラマや映画の中で、あそこまで一連の合戦、特に兵農分離前の戦国時代の合戦を、リアリティのある映像でイメージづけてくれる作品はなかった。
なんというか、この映画は「本当に勉強になった」というのが、拙者の素直な感想であろう。
だって映画の半分以上が合戦シーンだったのだから。

籠城準備から、軍議、布陣、騎馬武者・徒士兵の使い方、門破り、お互いに強者とお見受けした大将1vs1の勝負、敗走の判断、士気の影響、駆り出された農民の思い、水攻めのなんたるか、内応の心理、武士道の精神、軍法の数々、、、、
この辺りの正確な描写を、見事に表現していた。
(時々ありえんやろ、というのもありますが)
こんな勉強になったのは、クレヨンしんちゃんの「あっぱれ!戦国大合戦」って映画以来でござる。

戦国忍者好きな拙者としては、やはり合戦や武士は避けては通れないもの。
ってかそっちも同じくらい好きだし、これは何度も見る価値ありでござるな。

しかも、ちゃんとそれぞれの主要人物がその後どうなったかをしっかり説明していたし、エンドロールでは今忍城周辺がどうなっているかのスライドショーが出る始末。
普通のエンタメ歴史映画では、ここまでやらない。
普通はただ楽しませるだけで終わるところを、この映画には「この映画で描かれたことが、昔本当にあったんだ」というロマンを感じさせようとする、歴史の楽しみ方を伝えたいような意図が見えた。
大河ドラマの20:43〜20:45までの説明コーナーのような、こういう趣向は、拙者大好きでござる。

作者の和田さんの作品は全て読ませていただいているが、映画の脚本から作るというスタイルをとられているイメージからか、もっとエンタメ性溢れて、豪華な感じの映画かな、と思ってたが、全然真面目だった。
実際にビジュアル作品を見て、更に好感が持て申した!
次は「忍びの国」や「小太郎の左腕」も映画化してほしいでござる!


そして、なんと明日は、、、



これに当たったので行って参るぞよ!
あの歴史雑誌「歴史人」Presentsの忍城ツアーに当たってしまっていたのだ!
有名な歴史アナリストの解説も入るらしい!

また、仔細報告仕るっ!

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伊賀忍法帖

本日は過去問研究は休憩して、拙者の「ターニン"ジャ"ポイント(※)」を綴りたいのでござる。

※ 忍者に興味を持ったきっかけのことをいう。さっき拙者が造語した(笑)


拙者の高校は、家から電車で1時間ほどかかる場所にござった。
ある日、帰りに電車が30分ほど来なかったため、待っている間に本屋に寄った。
そのとき、何気なく買ってみた書物。

それが、山田風太郎先生の「伊賀忍法帖」でござった。


著:山田風太郎 (イラスト:寺田克也)


山田風太郎らしく、序盤の設定はかなりグロいものとなっているので、良い子のみんなもきっと見ているであろうこのブログではそこには言及しないけど、、、

妻を奪われ復讐に燃える伊賀忍者・笛吹城太郎が、歴然とした力の差のある根来忍者の破壊僧7人を奇襲、陽動など様々な策を講じて倒して行く物語である。

他の書評ではそれほど好評価では取り上げられないが、拙者は忍法帖シリーズでもこの本が一番好きである。

忍法帖シリーズで一番有名な「甲賀忍法帖」や、「柳生忍法帖」は、全て仲間がおり、それはそれで連携プレイなどがおもしろい。

だが、城太郎はたった一人で、しかも一度は負けた絶望的に強すぎる相手を、修行して、工夫して、持てる力と知恵の全てをもってなんとかしてしとめるのだ。
その姿は、忍びの神髄そのものではなかろうか。

なんせ、一人残らず根来衆を倒す、という城太郎の目指す結果があまりに高すぎる。
読むとわかるが、本当に根来衆の強さは絶望的なのだ。
その目指す結果を得るために、城太郎が何をしたのか。
ここが拙者が感銘を受けた部分であるのだ。
もうグロ要素さえ取り除けば、少年ジャンプで連載できるくらい、努力や創意工夫の大切さを学べる作品であろう。


この城太郎のかっこよさに惹かれ、そこからどんどんと忍者にハマって行った。
忍法帖シリーズも全部読みあさったが、やはりこれが一番であった。

よく拙者が忍者が好きであることを一般の民に伝えると、どこがいいのか?と聞かれる。
一般の民に忍びについて深く語ることは好きではないので、そんなときは笑ってごまかすのだが、拙者が忍者を好きな所以は、やはり・・・

「何が何でも任務や所望をやり抜き通すところ」

これに尽きる。
(他にもあるけど)

プロセスは問わない。暗殺だってする。
とにかく結果主義。
なんてシンプルで真っすぐな生き方であろう。

侍は武士道があるため、そうは行かない。いろんなしがらみがあるのだ。

だが忍者は結果さえ出せば良く、そのためなら何でもするし、障壁があればそれを回避または破ってでも達成する。
そんな生き方に惚れたのである。

それに気づかせてくれたのが、この伊賀忍法帖であった。
まだ読まれていない者で、グロテスクな描写もOKな者は、是非読むべし!



さぁ、質問です。
あなたのターニンジャポイントはなんでござるか?

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