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伊賀忍者知識の集大成! 〜第1回伊賀忍者検定〜

本日、記念すべき第1回の伊賀忍者検定を受けて参ったでござる!

開催概要

今回行われる試験プログラムは以下の3つから選択できまする。
・忍たま入門試験(ちびっ子向け・伊賀のみ)
・3級
・2級

拙者はもちろん3級・2級を併願で受けて参りましたが、受験料は締めて9,800円!!
う〜ん、高い!
甲賀の手作り忍者検定と違ってしっかり出版社が入っているだけあって高いっすわ!!

↑の開催概要のページでは練習問題も公開しているのでぜひ受けてもらいたいところでござるが、3ヶ月くらい前に申し込んだとき、この練習問題はなんとか全問正解でござった。
なので、嵩丸だけにタカをくくったのか、川上先生にサインしていただいたあの有り難い公式テキストもインテリアと化し、刻一刻と今日という日は迫っていたのであった。

そうして先週、1通のはがきが届く。

【受験票なり!】


・・・い、、、1番っ!!
受験番号1番やないかい!

これまで何度かいろんな資格試験は受けて来たが、受験番号が1番だったことは一度も無い。
なんかこう、一番最初に申し込みが始まった瞬間にがっついて申し込んだみたいでかっこわるいでござる。
周りの人にもそういう風に見られていたんだろうな・・・
きっとそうなんだろうな。。。
しかも落ちたらすっげー恥ずかしいでござるよ。。。

しかし甲賀の忍者検定と違い、東京でも開催してくれるのは非常に有り難き事。

しかも会場は 女子大
きっと女子大生がいっぱいいて、ハーレムのような試験会場となるであろう!!

とワクワクしながら、雨がシトシト降る中、地下鉄に揺られて会場へ向かいましてございまする。

【つきました】
 

・・・

辺りを見渡しても女子大生がおらぬ

それもそのはず、今は夏休みかつ日曜日。
いるはずはありませぬな!
・・こりゃ失敬!!

そんなこんなで試験会場となる、懐かしい感じの中規模な教室に入る拙者。
やはり想定した通り一番前の席であった。
カンニングもできないなこりゃ・・・(後ろでもしないけど)


さぁ、まずは3級にござります。

試験時間は60分。
試験問題は全100問。
単純計算して1問36秒で解かなければならないことになる。

いざ試験が開始し問題スタート!

====================
<第1問>
昭和時代になってから世間一般に言われだした呼び名は次のうちどれでしょう?
(1)透波
(2)乱波
(3)軒猿
(4)忍者
====================

答えはもちろん(4)であるが、こんな調子で非常に良心的な問題があれよあれよと出て参った。
初心者向けとしてのレベルをよく吟味された良問だったと思ふ。
6年前の「第1回甲賀忍者検定 初級の部」の地獄のような難易度を思い出すと、涙まで出てこんとする勢いでござったよ。

スイスイと解いていく拙者だったが、ある問題でふとその腕が止まった。

====================
第81問
伊賀市では忍者列車が走っていますが、その運営会社として正しいものは次のうちどれでしょう?
(1)伊賀鉄道
(2)近鉄
(3)JR東日本
(4)JR東海
====================

おおふ!?

今一度、開催概要で出題範囲をご確認いただきたい。
3級 忍者の歴史・道具・技術等について一定の知識を有するレベル。
2級 忍者の歴史・道具・技術等についての幅広い知識を有するレベル。
もしかして「等」の中に「伊賀の忍者関連観光分野問題」も入ってるってこと!?

それならばぜひとも明示しておいた方がよろしかろう。。
伊賀会場ならばまだしも、東京会場では伊賀に行ったことの無い人もいるはず。
試験が終わった瞬間、この観光問題に対するブーイングの声が多かったでござるw

甲賀の検定も地元の地域史に関する問題が多く悩まされたが、それは全て一応忍者の歴史に関する問題だったからよくて、現代の観光活動なんて多分受験者としてはどうでもいいと思う人が多いのではないだろうか。。。
拙者は好きだからたまたま良かったけど・・
はからずも今年に入ってからもう6回くらい伊賀に行かせていただいているからか、全部わかったのはこれ幸いにござった。
まぁ、次からは予測もできるので問題なかろう!


そして1時間空いて2級がスタート!
やはり3級よりは難しい。。
実はほとんど前日しかテキストの勉強はしてなかったのでその一夜漬け的な短期記憶と、今まで蓄えた長期記憶に頼らざるを得なかったので、ちょっと苦戦しましてござった。

帰って自己採点してみると・・・

おそらく7問しか間違えていない!
2級もおそらく合格しそうでござる!!

マーク漏れとかあるかもだし油断できない。
だけど何よりも嬉しかったのは、今まで伊賀に通って講座で学んだり、自分で勉強したりしたことが試験に出て、答えられることにより、今までやってきたことが身に付いてることでござった。

中でも一番試験に出たのは、池田先生のミステリーツアーで伺ったお話でした。
薬草の問題も、伊賀越えで家康が立ち寄った徳永寺の問題も、池田先生に直接教えてもらったり連れてってもらったりしたところだ。

特に印象深かったのは手力神社の問題。
====================
<第71問>
伊賀市にある手力神社で行われる花火大会は、ここに住んでいた忍者が火筒や狼煙を奉納したことが起源と言われていますが、この忍者といわれる人はだれでしょう?
(1)服部半蔵
(2)藤林長門
(3)百地丹波
(4)石川五右衛門
====================

この問題に関するテキストでの表記は、あとあと読んでみると章と章と間の雑多なコラム、という形で載ってて、昨日テキスト読んだときも
「こんなとこ出ねーかな」
と飛ばしたとこでござった。
なので直近でのインプットはなかった。

しかし、確か3ヶ月前に、池田先生と忍者岳に登りにいったとき、帰りにふらっと立ち寄ってくださり、藤林長門ゆかりの神社ということでご説明してくださったのだ。
写真を撮れなかったのでブログには書かなかったのだが、あのときの説明とその場に立ったときの感動が印象的で、どうやら拙者の脳の片隅に記憶として残っていたらしい。
おかげさまでこの問題も正解することができ申した。
池田先生、ありがとうございまする!

てな感じで無事伊賀の検定も終わり、10月の結果発表を待つのみとなったのだが、なんと驚くべきお知らせが・・・
こんな紙を渡されたのだ。

この度は、伊賀忍者検定2球を受験いただきまして誠にありがとうございます。
当検定は、日本における正当な「忍者」の認定を目的に実施しました最初の検定です。
今後の検定は、三重県伊賀市での座学及び修行を中心に行って参ります。
最終的には、当検定の監修をしています川上仁一氏より「伊賀忍者」の認定書を授与されますが、それまでには厳しい忍者修行を経なければなりません。
そのため次のステップが、来年3月23日(日)に伊賀で行われます、伊賀忍者検定1級です。
検定1級は、川上先生による座学が中心になり、そこに合格しますと段位に入り、いよいよ実技の修行へと進んで参ります。
検定2級合格者へは、メールまたは郵送にて受験案内を送らせていただきます。(以下略)



こ、、、これは・・・


1級に受かれば甲賀流忍術を修得している川上先生の修行が受けられるっ!?


これはなかなかのプレミア企画!!
来年の3月・・・まで何を勉強しとけばよいのだろう。。。
そして段位の修行とはいかなるものなのか・・・


川上先生はもう弟子はとらないと公言された御方。
それがこんな形で風穴があくことになろうとは・・・

伊賀検定の動きには目が離せませんな!!

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忍者になりたい人の末路 〜忍者考〜

まだまだ週末の件はてんこ盛りなのだが、忘れぬうちに移動中に読んだ本の書評をさらっといくでござる。

いやはや、忍者の本にはまだまだ拙者が読んだことのない研究本や小説などいっぱいある。
特に昭和時代に興った忍者ブームの際に、おそらくおびただしい数の書籍が出ているはずであるが、その多くは絶版となり、古本屋を巡らないと当時の本にはお目にかかれない。

もしなんかしらの忍者関連の書籍が欲しいな〜というとき、ヤフオク!で「忍者」というキーワードで検索すると、「なんだこれは?」という本にめぐり合うことがある。
今回は、そんな風にしてヤフオク!で出会い、500円で競り落とした、よくわからない本を読んだのでござる。

【高木護「忍術考」未来社】


この忍術についていかにも深く考察したかのようなタイトル。
きっと作者独自の深く考えられた忍術感が踏んだん盛り込まれているに違いない。
拙者が生まれた年の1年前に出版されたもの。
きっと何かのヒントになるような記述がたっぷり含まれているだろう。

と過剰な期待を抱いてページを開いたその本は、こんなあらすじだった。
小さな頃から自分を忍術使いであると信じて、小学校の2階から「ドロン!ドロン!」と言いながら何度も飛び降りた少年時代を過去に持つある男。
中年になってもフラフラとし、職務質問をされてなぜか警察に捕まりブタ箱へ。
牢屋から出てからは、当てもなく山に向かい、そこで暮らす婆さんと小さい男に世話になりながら生きてみた。
あるとき婆さん達が忽然と姿を消し、特に働くこともなくなった主人公は、前から夢だった忍術修行をするようになる。
「お前はどうなりたいのじゃ」「私は忍術を覚えたい」と独り言をいい、妄想を続けながら、裸になって森の中を走り回ったりする。

ある日、いつものように全裸で森の中を歩いていると、仙人のような老人と出逢う。
その老人から「向こうの山の上に、かなりの腕の忍術使いであるくノ一がいる」という話を聞く。
主人公は、その山に行ってみて頂上付近にある山小屋で「ごめんください」と叫ぶと、後ろから「誰だ!」という声が・・・

こんなところから、主人公は忍術を習って行くのである。

この本でいう忍術とは、「自然と一体となること」。
例えば生きるために魚を獲るときの極意として、川に御礼の念を込め、川と一体になることなどが書いてあった。
さすれば魚は、川に入れた自分の手の中に、自ら入ってくるとのことである。
自然との一体化というのは武道作品とかだとよく出てくるが、神道的な考えからすれば自然と導き出されるようなことで目新しいことはなかったかな。

作品全体を通して、忍者に関することで特に得たものも、作品としてのおもしろさも特になかったw
変な男が「自分は忍者なんじゃないか」っていう変わった妄想に従って、できもしないことをほぼ好き勝手にやってみるだけの、自分勝手な自己満足物語だったからでござる。。
なんというかただの自慰作品だ・・・

これが文学なのか。。。
と深く考えてもみたが、やっぱりおもしろくないものは面白くない。
別に何にも深くなかった。。。
忍者を題材にしたときに、必ずしもバトルシーンを入れなきゃいけないとかそんな思いは微塵もない。
だが、もう少しテーマというか、伝えたいメッセージとか、そういうのをしっかり打ち出して欲しかったな。

実はこの作品のラストは、かなりのバッドエンドでござる。
しかも結構途中から予想できる感じの。

もしかしたら、こういう妄想ばかりしているとよくないよ、っていう啓示をしたかったのかな。。
当時にしたら忍術ブームで忍術を本当にできると信じてやろうとした人が後を立たなかったのかもしれない。
そんなこと考えてないで現実みろよ、っていう。
川上先生も「忍術じゃこのご時世食っていけない」って仰ってたし。

別に自分は忍術使いかもしれない、なんて思わないし、空も飛ばないのはわかっているが、忍者活動を行っていくってことは答えのない雲をつかむようなものだってことは、最近薄々感じている。

忍者好きの仲間と話していても、忍者の定義と忍者のアピールの仕方について、人それぞれあまりにも違っていて、「これだ」っていうものがない。
みんなが悩み、みんなが試行錯誤しながら忍者というものを模索している。
この正解のない存在こそがロマンを掻き立てるわけでござるがね!

拙者は「ドロン!ドロン!」とか言いながら飛び上がったりはせずに、地に足をついた忍者活動をして行きたいでござるな。。。


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忍者の心得を百つの歌にのせて 〜三重大・伊賀連携講座「義盛百首の世界」〜

この週末、2ヶ月ぶりに伊賀に行って参りました!

2ヶ月もの間、聖地伊賀の情報収集を怠るとは忍びとして未だ未熟なり。
もう一度忍びの心得を学び直さないと行けないでござるな。

忍びの心得は、忍術書を読めば書いてある。
ただこれを一から覚えるのは至難の技でござる。

手っ取り早く忍者の心得のポイントを知るにはどうしたらよいか!?


あるんです!
忍びの精神や忍び込むときのポイントをまとめた歌が!

それは「義盛百首」と呼ばれる伊勢三郎義盛が作ったとされる「忍者の心得や忍びの極意」が詰まった和歌である。
今回伊賀で行われた忍者講座のテーマは、この義盛百首でござった。

今回は到着早々、池田先生に連れられ、始めて一番前の席に座った拙者。
できれば後ろの方でこっそりと聞いておきたかったのだが、、

しかし講座が始まるや否や、今回ばかりは一番前でよかった!って思った回でござった。
なぜなら・・・

【講師の本廣先生が綺麗すぎる!】


まさかこんな若くて綺麗な先生が教壇に立つとは思っていなかったので、一番目の前で講義を聞けたのは本当にありがたかったでござるw
内容も話半分に、拙者はただ熱心に先生のお話する姿を見ておりましたw

内容を要約すると以下のような感じ。
忍者だけでなく、「和歌」という日本文化について教養が深められたことは本当に良かったでござる。



・義盛百首とは、伊勢三郎義盛が作った(正確には作者を義盛に仮託した歌)忍術の心得を百首の5・7・5・7・7の形式で表したもので、萬川集海にも引用されている。
・伊勢三郎義盛は源義経腹心の家来。平家物語では鈴鹿山脈の山賊、義経記には上野国板鼻の住人と描かれている。
・百首とは、百個の歌をまとめたもので基本的な定数歌。主に室町時代までは、平安貴族たちの恋や四季をテーマにした雅なモノを和歌といった。
・室町時代以降に出てきた、人生や仕事の教訓を読んだ和歌を「道歌」という。この流れの中で生まれたのが兵法道歌。
・義盛百種の研究書では、江戸時代に作られたのではないか、とするものが多い。言葉も現代に近く、非常に読みやすい。
・和歌と道歌はその目的から別のモノと観念されるが、和歌の一類型として道歌を位置付けられそうである。
・義盛百首は、忍びの心得だけでなく、盗みにはいる時のコツや、忍者を使う側の武将の心得までもが詠まれている。


ひとまずはその歌の具体例を見ないと面白さは伝わらないと思うので、いくつか紹介しようと思ふ。

窃盗(しのび)には 時をしるこそ 大事なれ 敵のつかれと ゆだんする時

「忍び込むときには、そのタイミングが大事だよね。敵が疲れているときと油断している時がチャンスやぞ!」という意味でござる。
なんとなく当たり前といえば当たり前でござる。

黒墨は 万事の用に 立つぞかし しのびゆかば やたてはなすな

「黒い墨っていろんな役に立つんだよね。忍び込むときは矢立は持っていくんだよ!」という意味。
矢立とは、昔の携帯用筆記用具のことでこんなのである。

情報収集という意味だと、その情報を忘れないように性格に伝えないといけないから、書き留める筆記用具は一番重要と言っても過言ではないのでござる。
鉄製の矢立だと、手元に隠していざというときに武器になる。
また、相手に目つぶしを喰らわせたいときは墨を相手の顔にぶっかけてしまえばよい。
忍び六具の一つにもなっているので、これだけは持っていった方がええですな。

軍には 窃盗物見を つかはして 敵の作法を しりてはからへ
「戦をするときにはまずは忍者を使って物見をし、敵の情報を知ることが肝要だよ!」という意味。

前々回の孫子の講座でも間者の重要性が説かれていたし、こちらは武将などの忍者を使う側の心得ですな。

門出(かどいで)に すわりし食に もみあらば 夜討しのびの 吉事なりけり 

「出立のときに食べたご飯に籾が入っていると運がいいよ!だからきっと夜討ちはうまくいくよ!」って意味。
昔の人は縁起を担ぐのが当たり前で、どの大名も専任の占い師兼気象予報士を雇っていたぐらい。
だから吉凶を占うのは当然のことなのでござる。
しかしなんで籾が入っていると運がいいのかなぁ。。

などなど、こんな忍びにとっては知っておくべき心得やスキルなどがてんこもりなのでござる。


この講座を通して感じたのは、もうとにかく先生が美しかったということなのだが、それは一旦置いておくとして・・・

いわゆる貴族達が読んでいた百人一首などでも有名な風流のある「和歌」は、その歌の芸術性に着目したもの。
一方「道歌」は、ある特定のテーマ(例えば「蹴鞠」とか「官僚」とか)に絞ったいわゆるハウツーを紹介する歌。
と拙者は解釈したのだが、この和歌と道歌の中間のような歌はないのかなぁ、と疑問が湧いた。
(質問したかったけど時間がなかった、、、)

例えば蹴鞠だったら、蹴鞠をやる中で感じる風流というか誰もが共感する「あるある」のようなものや、その遊びの素晴らしさというものがあるはずで、その蹴鞠をやったときの思いとか、感情とかを、季語なども駆使して上手く表し、芸術へと昇華させる歌があると、蹴鞠の面白さっていとをかしく伝わるのかなぁ、と思ふ。

世の中の人が感じるものって、四季や恋だけじゃなくて、ある仕事とかスポーツとかに熱中している中で感じるモノがいっぱいあるはずで、それを特定の分野ごとに集めたらすっごく面白いのにな、って思うのでござる。
要するにアメトーーークみたいな、その分野のマニアには共感させ、知らない分野のものだと「え、それってそんなに面白いの?」と思わせるような歌だ。

道歌は「こうしろ」とか「こうするといいよ」っていうものなので、そこに風流とか思いとかの観点は入っていないはず。
だとすると人の心を動かすことが到底難しい。

もしこういった和歌と道歌の中間みたいのが集まっていたら、そしてそれが忍者にまつわるものであったなら、昔の忍者がどんな風に感じながら生きていたのかがわかるだろう。


仮に、忍者に関してこういう歌があったとしよう。

①夜討ちより 満身創痍で 逃げ帰り 愚息の寝顔に 涙溢れん

今夜は夜討ち。
侵入するもバレてしまい、任務は失敗。撤退戦を余儀なくされる。
命からがら、傷だらけになりながらもなんとか家に着く。
まだ家族は寝ている。
こんなに拙者が頑張っているのに、この愚かな息子はすやすやと眠りおって。
寺の手習いでもいつも和尚に怒られてばかりのくせに。
でも・・・生きててよかった。。。
もう一度こいつの顔が見れてよかった・・・

(評者)
いつも死と隣合わせの忍者達。
厳しい修行の成果から、死んでも食いは残さないようにしているとは思われます。
ですが、忍者も人の親であり、人の子です。
完全に残忍になれる忍者などいなかったのかもしれませんね。

②忠よりも 正なる心に 仕えたし 我が手裏剣を 打たんとぞ思ふ
いつもいつも無理難題な任務を押し付けてくる我が殿。
忠義が大事なのはわかっているが、この殿はダメだ。
私利私欲のために政治や戦を行っている。
明日の夜、手裏剣を殿のこめかみに向けて打ってしまおう。
忠誠を捨てるのは忍びとしてあるまじき行為だが、拙者は拙者の正心に正直に生きたい。

(評者)
忍びが忠を捨て、正心に目覚めた瞬間を詠んだ歌です。
忍者だって1人の人間。正しいことをしたいと思う気持ちが表れていますね。
当時の忍び達は「自分たちのしていることがいいことなのかどうなのか」と葛藤していたのでしょうね。

③あの人の 秘めたる錠を 打ち壊す 逆手苦無を 知る者はなし
前の亭主が亡くなってから一切笑顔を見せなくなった若奥方。
拙者は下人としてなんとか笑わせようと明るく接するも、心を固く閉ざす若奥方。
侵入時に使うクナイで鍵を開けようとするもできないとき、順手ではなく逆手でやってみたりするように、いろんな手を尽くしてみてもまだ笑ってくれない。
この拙者の若奥方への想いは、誰にもわからない。。

(評者)
これはある忍びの未亡人を恋する思いを深く詠み込んだ詩ですね。
この詩のポイントは逆手苦無です。
苦無は「苦しみが無い」と書きますね。
これを逆さに持っているということは「とても苦しい」ということなのでしょう。
こんな深い意味合いを持っているのです。
この詩を詠んだ忍者の心の叫びが聞こえてくるようです。
私は小倉百人一首に入れてもおかしくない出来映えだと思います!


な、、なんと・・・
評者の方から、とても光栄なお言葉をいただいてしまったでござる!
きっと次から生産される小倉百人一首は、「小倉百壱人一首」となることであろう。
次回の生産が楽しみでござるw

ってな感じでそういったのもあったらいいなぁ、と風流を愉しんだところでお開きでござるが、もし忍者に限らずともこういうのがあるようだったら、三重大学まで参上するので本廣先生に個別授業をしていただきたいでござるな!w

それにしても講義で山田先生がおっしゃっていた義盛百首のかるた、ぜひ欲しい・・・
本当に製造してくれないかな!

あとは↑で拙者がサンプルで作ったような詩で、「百『忍』一首」もぜひ作ってみたいでござるな。
「た」の文字はぜひ「嵩丸」を登場させて欲しいところでござるが、きっと多羅尾光俊とかに持ってかれるんだろうけどね!

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草の者の神髄 〜リーガル・ハイ〜

またもブログしばらく更新していなかったでござる!
しばらく更新しないとキャラも忘れてしまうでござるな。。

3連休のうちの1日、拙者の大好きなドラマ「リーガル・ハイ」を全話見ました。
去年、空前のヒットを炸裂させた、境雅人演じる古美門弁護士とガッキー演じる黛弁護士の法廷ドラマ。
やっぱりガッキー可愛すぎる!!境雅人、演技うますぎる!



しかし何よりも面白いのはその脚本である。
多数に張られた伏線、小気味よいテンポの掛け合い、秀逸なコメディー、そして社会的メッセージを帯びた胸に突き刺さる台詞。
脚本家の古沢さんは天才なんじゃないかと思ふ。

ー忍者関係あるのか?

という声が聞こえて来そうだが、このドラマを見た者ならば忍者との関係性はわかるだろう。

古美門弁護士はどんな汚い手を使っても、必ず裁判では勝つやり手弁護士。
そのためには、証人や原告、被告の後悔されたくない情報を探り出し、その情報をゆすりや裁判での反証などに使う。

そう、その情報を収集するときに活躍するのが田口淳之介演じる草の者「加賀乱丸」である。
乱丸くんは相手方の不倫現場写真を収めたり、不都合な過去を暴きだす。
時には変装して近づいたり、謀略を駆使したりして相手を不利な状況に追い込んだりする。

まさに忍者である!!
(実際に作中でも「忍者」と呼ばれている)

一方ライバルである生瀬勝行演じる三木弁護士のもとにも、ハニートラップをしかけて罠に陥らせる者もいた。
小池栄子演じる沢地である。

まさにくノ一だ!



ときにはこの2人が互いに隠密活動をしている最中に遭遇してしまい、戦うシーンもある。
この2人がいなければ、ライバルである弁護士同士の戦いは面白くならない。
泥沼の対決を、この2人の草の者が盛り上げてくれているのである。



ーだから何なのだ?



という声が聞こえてきそうだが、これ、忍者にとって凄く重要なことだと拙者は考える。

というのも、忍者モノって忍者を主人公にするから忍者の善と悪との葛藤だとか、忍術の技比べだとか、忍者同士のいがみ合いによる戦争だとか、忍者の「自我」っていうものが強調されるケースが多い。(まぁそれが面白いところでもあるのだが)
でも、忍者はあくまで「」でなければならないのだ。

あくまで雇用主である者の目的を達成させるために忍者がいる。
そこには個としての自我はなく、技をひけらかしたり、感情をもって余計に相手を傷つけたり、そんなことしている暇はない。
目的達成の為に、必要なことだけを着実に行う、これが忍者なのだ。

相手に勝つために必要な謀略や情報収集、この大切さを教えてくれるドラマであり、かつ、それを担う忍者の本質を教えてくれるドラマであった。

最近は忍者そのものにばっかりズームインしてたので、忍者を使う側の視点を少し忘れていた。
忍者は使う人がいてこそ存在意義がある。
忍者について深く知るには、使う側が一体どんな意図を持ってその情報や結果が欲しいのか、これをよく理解しておくことが重要でござる。
そしてそれを当然にこなすことが一流の忍者なのである。
ということを肝に銘じたので久々に書き申した。


それにしても里見浩太郎扮するお手伝いの名前も「服部」だし、ちょこちょこ戦国時代チックな言い回しが多いし、この脚本家、絶対歴史好きだなw

忍者とか関係なしにこのドラマは本当に面白い。
最近では本当に珍しいことだと思うが、今年の10月から第2シリーズも始まるので、まだ見ていない人はこのクール中に見ておくんやで!!

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ダメニンジャーの極み 〜甲賀の里 忍術村〜

さてさて。
時は遡ること忍者検定の前日。
拙者は甲賀の地に舞い降りたでござる。

せっかく甲賀に行くので、武蔵一族のいつものメンバーで前乗りし、いろいろ物色することになり申したわけでござります。

千姫・しころ姫・豹捕さんと一緒に「甲賀の里忍術村」へ。
ここはあの千姫が去年優勝した「全日本忍者選手権大会」が開催される会場ともなる場所だ。
水蜘蛛なども体験できるため一度行ってみたかったので、楽しみにしていたところでござる!

【甲賀の里 忍術村へ!】


いつもは真っ黒な武蔵一族忍び装束スタイルだが、水蜘蛛で大事な装束が濡れるかもしれないと思うと嫌だったので、生まれて初めて忍び装束をレンタルすることに。
甲賀忍術村では、いろんな色の装束から自分の好きな色のものを選択することができる。
くノ一勢に勧められるがママに拙者が選択した色は・・・

【ぴ・・・ピンク。。。】


想像を絶するダサさである。
しかも「男性の方の中でピンクはかなり人気です」と里の方。
二番煎じどころじゃないわ。。。

「でも普段の装束よりも似合ってる」という毒舌くノ一たち。
なんということじゃ・・・

【そしていざ入村し志能備手形GET!】


【鳴子が出迎えます】


まずは各種ある修行をしようと回って見ることに!

▼修行その1 「石垣登りの術」

選手権でも第一の関門として、文字通り立ちはだかる壁だ。
駆け抜けて、これをひょひょいっと登らなければならない。

【登れるモンなら登ってみんしゃい】


これに果敢にチャレンジして行く仲間たち。

【さすがチャンピオン!】


やはり千ちゃんはさすがにござった。
ひょいひょいと登っていき、その後もしっかりと次の大会に向けた足場の確認を念入りに行う。
これぞ王者たる者の使命なのであろう。

【これは三角蹴り!?】


【絵になるしころ姫】


【いくでぇ〜】

※その後ズリ落ちたのは言うまでもない・・・


▼修行その2 「塀越えの術」

【こんな塀を飛び越えていく】


【ジャンプして・・・】


【塀の上に乗り・・・(笑)】


【飛び降りて・・・】


【着地!!】


大会では、壁上りのあとにすぐ塀越えが待っている。
忍者にはやはり跳躍力が必要でござる!!


▼修行その3 「塀横歩きの術」
足場の小さい箇所を横に伝っていかなければならないのである。

【結構狭い】


【壁に胸を当てた方が安定する気がする】


【でも壁に背を当てた方が絵になる】



▼修行その4「壁づたいの術」

壁を渡っていくアトラクションっ!
前の赤目四十八瀧の方が難易度激高だったので、それよりはまぁマシでござった。

【ひたすら渡る!】


【難関の谷間】


【ぐぬおおおぉぉぉ!】

※ここでも落ちた・・・

▼修行その5「綱渡りの術」

アスレチックによく或るヤツ。
微妙に滑りも悪く、イマイチでござったのが残念w

【トンっと乗って・・・】


【やっほーーーーーーーい!!】


【お片づけもしっかり!】



▼修行その6「手裏剣道場」

これがなければ始まらない!
甲賀手裏剣道場にござい。
伊賀のよりもちょっと大きかったでござるな。



【陽気なおっちゃんが指導します】


【刺さりました♪】


【どんなもんだい!】


【気持ち悪いくのいち】


この辺り豹捕さんがどっか1人で消えたり、1人で忍術資料館に行ったりしてたので写っておりませぬw

あと残すは一番楽しみにしていた水蜘蛛のみ!!
その前に他のスポットを回って参りました。

▼観察場所その1 「忍者屋敷」

ベタベタなからくり屋敷にござります。
からくり屋敷は戸隠しかり、伊賀しかり、日光しかり、もう大体似たようなものになってくるのだが、ベタなからくりでも面白いものは面白い。
願わくば、将来は是非ともからくり屋敷に住みたいものである。

【囲炉裏が抜け穴】



【掛軸の裏に抜け穴】


【そそる床下】


▼観察場所その2 「忍者資料館」

意外としっかりといろいろ展示されている忍者資料館があり申した。
こんだけ長いこと忍者やっていると、展示されているものはほぼ見たことがあるものだ。

ただやっぱり甲賀特有なのは薬関連忍具ですな!

【薬研】


そして気になったのは五色米の色。
本当はこんな色だったのだろうか?
確かにそんな鮮明な色はないだろうからなぁ。
それにしてもカピカピすぎるやろ!w

【五色米】


【ちなみにこれは五色枚シスターズw】

©小しころ

しころちゃんにリクエストして描いてもらったキャラクターにござる。
武蔵一族ではひしみんがメインキャラクターだけど、拙者は五色枚シスターズ、結構好きなんだよなぁw
ちなみにレッドは、シスターズだからダメだと言っているのに、うちの頭目がどうしてもと希望して任命することになりました。


そしておもむろにある張り紙を見ると気になるお知らせが。

【この苗字の方探しています】


鉤の陣で功績のあった甲賀五十三家の一族の調査をしたいので、苗字が一緒なら申し出てほしいとのこと。
うーん。拙者の周りにも結構いる苗字。
これに当てはまる人がいたら、今度あった時に
「お宅、甲賀忍者じゃありません?」
って聞いてみたいでござるな!w

あとは母親の旧姓が望月だから、甲賀と何か関係あるといいなぁ、と思っているのだが、、
母の実家は長野なので、甲賀における望月家の源流である諏訪の望月家と出は一緒だと思うのだが、甲賀に行ってしまった甲賀三郎の方の望月じゃなくて、長野に残った方の望月家だと思われる。
家紋は同じ九翟だし・・・
ご先祖様、ぜひ甲賀の方に行って欲しかったですw

そして最後は・・・!

▼修行その7「水蜘蛛の術」

待ってました!
これをやりに来たと言っても過言ではない!!

【綱を持って渡っていきまする】


いやぁ、この形を見るだけでワクワクしますな!


結構他の人を見ていると、スイスイと行っている。
意外と簡単なのか・・・?

まずは豹捕さんが挑戦。

【乗る!!】


【この体制からしばらく動きません】


【大分めり込むようだ・・・】


【あ、、、あぶねーーーーーー!!】


中盤から足がドンドン開いてくる豹捕さん。
本当に落ちそうでドキドキする・・・・

【さらに開く!!】


【やばいって!】


【執念で落ちずにゴール!!】


危なかった!!
なんとか落ちずに行けたっすね!

こんなに難易度高いのか・・・
ちょっとヒヨる拙者でござった。


次なるは千姫!

【それはもう悠々と行かれました】


【ほんとめっちゃ早かった・・・】


さすがはチャンピオンでござる。
まぁチャンピオンだからな。
出来が違うのだから仕方ない。

きっと次のしころちゃんは落ちてくれるはず!
と期待して待ち構えるが・・・

【かなりスムーズ】


【いつものしころんべえじゃない!!】


結局くノ一2人はすっごく淡々とこなしていきました。

うむ。
きっと簡単なんだな、これ。
こんなことならダッサいピンクの装束なんて着るんぢゃなかった・・
1100円もしたし。。

ギャラリーも増えていて、そばでは4人のギャル達が見ている。
ここは誰よりも最速でこの池を駆け抜けて、イイかっこをとくと見せつけるしかないっ!!!

【スタート!】


が・・・・

【沈むううううぅぅぅぅ!!!】


体重が思いからなのか、のっけから水蜘蛛の回りの浮き輪部分まで沈んでいく・・・
ど、、、どうやって浮くの・・・!?
教えてアメンボさん!!

【しかもどんどん離れていってまう!】


危ない・・・
お腹がつきそうだったがなんとか持ちこたえた・・・

【それにしても格好悪い進み方だ・・・】


へっぴり腰とはこのことをいうのであろう。

格好悪いながらもちょっと感覚を掴めてきたかな?と調子に乗り、若干スピードアップをしてみる。
すると・・・バランスを崩し・・・

【落ちる!落ちるーーーー!!!!】


もうダメかと思ったw
ここもなんとか持ち直し、さらにゴールへと進む。

【またもやピンチ!!!】


【でもまだ大丈夫!】





だが、ここの持ち直し方がいけなかった。
ずっと前のめりでバランスとってたのに、このとき後ろの方に重心が傾いてしまったのである。

【これはアカン!!】


【あっ】


【・・・】


【ざっばーーーん】


完。

【変な生物が出て来たみたいだ】


【もう死にたい】


よく見たらどこかのお父さんが縄を持ってくれているし、ギャルは嘲笑の声をかけてくるし、パンツはびしょぬれだし、ギャラリーの人がその後やったら誰も落ちなかったし。。。
はい、やはり最初っから最後までダメニンジャーのようでした。

まぁおいしかったから良しとしよう!
千ちゃんが取ってくれた動画はプロの芸人をも凌ぐクオリティだったと思うので、ぜひ機会があればご披露したい。

このようにして甲賀の里忍術村を楽しく終えることができました。

忍者検定みたいなビッグイベントも楽しいけど、こうやって忍者好きな仲間と、素朴に童心に帰って遊ぶのも好き。
なんかこういうのこそ、かけがえのない時間だなって思える。
特に豹補さんはあと1年もしないうちにロシアに帰ってしまうので、もっと思い出を作りたいでござるな。

ということで、皆の衆もぜひとも忍術村へ行って、拙者よりいいオチっぷりを争ってくれたまえ!!!笑






(余談の時間)
最後におまけ写真集!

【演説を始める豹捕さん】


【カッコいい!】


【I am Spiderman!】


【高飛車くノ一】


【なんかコレ好き】


【拙者が何したというんだ!!】


【忍びピース】


【闇の千】


【ラムネ】


【おい、なにすんねん!】


【なにみとんじゃワレ!!!】

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