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THE・秘密を暴露した男

自分には珍しく3日連続でブログ更新しているでござるっ!!
このあと坊主にならないことを祈るぞな。。

では逝きましょう、3問目。

第5回忍者検定中級 問3(配点:1点)


1789年大原数馬、上野八左衛門によって幕府に献上され、
今も国立公文書館に残る忍術秘伝書は何か。

①忍秘伝
②萬川集海
③忍術應義伝
④正忍記



設問にあがっている選択肢のうち、必ず覚えておきたいのが①②④じゃ。
この3つの秘伝書は、「忍術三大秘伝書」と呼ばれる。

拙者は去年、「萬川集海」の第4巻〜陽忍編〜の現代語訳版を一万円近く出して購入した。
Amazonマーケットプレイスで購入したので中古だったのだが、
鉛筆でなにか書き込みされていたのがショックでござった。。
「正忍記」「忍秘伝」もAmazonで買ったのだが、これは漢文の白文で書いてある代物であった。。
い、意地でも白文を読めるようになって、原文で読んでやるさ・・・畜生。。

各秘伝書の内容は今後研究していくとして、この問題のポイントは「幕府へ献上した」というところ。
そう、江戸時代も後期にさしかかった1789年、大原数馬と呼ばれる甲賀忍者が、
これまで秘密の中の秘密とされてきた忍術書を、なんと幕府に献上したのだ!
しかし、この行動にはちょっとむなしいエピソードがあるのでござる。
今回はそこにフォーカスを当てるとしよう。

この大原数馬という者、甲賀忍者の中でも特段権力を持つ「甲賀二十一家」に名を連ねていた。
江戸幕府が開かれてからというもの、甲賀忍者は、江戸では門番などの仕事しか
やらせてもらえず、やる気をなくして忍者をやめしまうものが後を立たなかった。

大原数馬は、誇り高き忍びのこのような仕打ちを憂れいでいたご様子。
せめて甲賀の地は、自分たち忍者が治めたい。
(当時の甲賀近辺の藩主は、加藤家などであり忍者にあらず)
うぅぅ。。。。このままじゃご先祖様たちに顔向けができぬ。。

・・・そうじゃ!
どうせ今や使われない忍術ならば、暴露して、その代わりに2〜3万石いただこう!

ということで、約1世紀前に伊賀忍者の藤林保武が綴った最大の忍術書
「萬川集海」を幕府に献上することと引き換えに、領地をくれるよう嘆願した。

そこで寺社奉行の松平輝延、
「いや、そんなの無理だから」
そう言って褒美として銀5枚を持たせてくださった。

がびーん。。orz

そんな流れで大原数馬の悲願は届かず、しかも秘中の秘伝書を世に露呈させたのである。

ということで


回答:②萬川集海



拙者は、大原氏がこのような行為をしてよかったかどうかと考えると、
結果的にオーライだったのではないかと思っている。
きっとこの行為がなくても、平和を目指す時代の流れには逆らえず、
忍者はそのままの地位を保つことはできなかったであろう。

だが、このとき大原数馬が幕府に献上した忍術書は、結果として
忍者が存在したという事実を闇に葬ることなく、今の拙者達でも認識できるように
足跡を残してくれているのだ。
そのまま誰にも知られることがなく消滅したならばそれは忍者っぽくて格好いいが、
そ乃場合は拙者は忍者というものを知らずに生きていたかもしれないのである。

そういった意味では、大原氏のおかげということも考えることができよう。


あ!
そういえば、このブログの名も「万川集海」。。。
ということは、、遠い未来、誰かに献上されるのではなかろうかっ!笑


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2 comments

Comment

2012.07.06 at 01:31   | Edit

丁寧な解説素晴らしいです! 回を重ねるごとに新しい問題がたくさん増えるので、私もちゃんと勉強しておかなければ~('-'*) とても為になる記事をありがとうございますm(_ _)m 続きも期待してます!

嵩丸

2012.07.07 at 10:36   | Edit

千さん

ありがとうございます!
調査しながらの書き込みなのであんまり正確性には自信はありませんので、もし間違っておりましたらご指摘のほど、宜しくお願いいたしまする!!